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グローバルグリーンズ関連資料
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1.第二回グローバル・グリーンズ大会宣言 以下の5つの大会宣言は、2008年5月4日、ブラジル・ サンパウロにて行われた第二回グローバル・グリーンズ大 会全体会によって採択されたものである。 大会宣言1:21世紀における21の提言 「21世紀における21の提言」は、2008年5月1日から4 日まで、ブラジルのサンパウロで開催された第2回グロー バル・グリーンズ大会において提案され、多くの修正案を踏 まえて採択された。限られた大会日程の中では、すべての 項目に関する十分な議論の時間を確保することが困難だっ たということもあり、「オープン・テキスト」というべき性 格をもつ。今後、世界中のグリーンズがこれらの実現をめ ざして活動しつつ、同時にその内容に関しても議論を深め、 進化させていくことになる。以下にその要約を紹介する( 全文とその翻訳は、http://www.greens.gr.jp/html/ globalgreens2008.htmlに掲載予定)。 なお、日本派遣団が他国代表らと協力して修正、日本代 表の主張を盛り込んだ21番目の平和に関する提言のみ、全 訳して掲載している。 「21世紀における21の提言」(要約) (21 Commitments for the 21st Century) 気候変動、沿岸部の洪水、急増する環境難民、過剰消費、 水不足、食料と石油の不足と価格高騰、貧困、性差別、地 域間の緊張の高まりと紛争の増加、新たな破綻国家の出現 と、原材料の入手をめぐる紛争の増加などは、我々の直近 の未来と次の世代の未来を脅かす最も緊急の課題のほんの 一例である。時間はあまり残っていない。何も手を打たず これまで通りのことを繰り返していたのでは、破局に至る だろう。これらの21世紀における21の提言はみどりの政 治活動の優先順位を示すものとして提案されたものである。 グリーンズは以下のことに取り組むことを決意する。 1.新しい持続可能な社会をつくるために、現在の支配的 な経済モデルを根本的に改革する 化石燃料に依存した過剰消費社会から脱却するために、も のの価格が社会的・環境面のコストを反映するよう市場を 規制すべきである。税金は労働に対してではなく、環境税 として化石燃料や環境汚染に対して課せられるべきであり、 これは雇用創出にもつながる。環境税を補完するものとし てキャップ・アンド・トレードやエコ・ボーナスも有効であ り、環境悪化につながる補助金を廃して低炭素社会への取 り組みや再生可能エネルギーへの投資に切り替える。 2.CO2排出の大幅かつ急速な削減を進める 大会宣言「気候変動―変化を起こすとき」と同内容。 3.水の管理を改善し、その利用効率を向上させる 水は他の商品とは異なる公共物であり、水を手に入れるこ とは人間の権利である。したがって、水の管理は民間企業 ではなく公的機関が行うべきである。直接に影響を受ける 者、特に女性が水の管理に関する意思決定に参画すること が重要である。水をめぐる政治的緊張や紛争を回避するた めには、圏域を越えた対話や協定が必要である。農業用灌 漑用水や工業用水、都市での水使用などの効率を高めるこ ともみどりの政治の重要なポイントである。グリーンズは、 世界規模で、また、地域で、水問題を原因とする緊張関係 を防止・監視する努力を強化する。 4.飢餓を終結させ、すべての人々が食物を入手できるよ うにする グリーンズは、地域および域内の食料供給と消費を通して 食料安全保障を政策の優先課題とし、持続可能な農業と食 料供給システムの確立に向け努力する。 世界的な食料安全保障の確立のためにも、植物性と動物性 の食料のバランスを、より持続可能なものに変えるよう働 きかける。肉の需要の増加が環境面や保健面に悪影響を及 ぼしており、世界の農業や貿易の社会・環境基準、世界的 な消費パターン、特に先進国の消費者の消費パターンを大 きく変える必要がある。 穀物生産を増加させる必要があるが、同時に遺伝子組み換 え作物は禁止しなければならない。持続可能な有機農業に よって地産地消を進め、化石燃料資源への依存を抑えて、 小規模農家を支援する必要がある。換金や輸出のための生 産よりも地域の市場のための生産を優先すべきであり、特 にアメリカやヨーロッパの輸出作物への農業補助金は削減 すべきである。 農業由来燃料を生産している土地は再び穀物生産に戻すべ きであり、地域の食料自給を優先すべきである。豊かな国 の農業輸出への補助金はダンピングにつながるので禁止す る。 5.自然林の保護を含め、すべての次元で生物多様性を尊 重し保護する 大会宣言「生物多様性と気候変動」と同内容。 6.2000年に国連で合意されたミレニアム計画の達成を 国際社会に強く求める 環境問題や南北の不平等、貧富の格差が増大する中、最も 豊かな国々は社会的公正を達成するために応分の役目を果 たすべきである。 グリーンズは2000年に国連総会で採択されたミレニア ム計画の推進のためにその影響力を行使し、国際社会にそ の達成を求める。補助金や貸付金、その他の経済支援に条 件を付ける場合は、市民社会の発展や女性のエンパワーメ ントなどを進めるものでなければならない。また、すべて の国が2015年までにミレニアム開発目標を達成できるよ う、資金提供国は援助額を大幅に増やし、追加の500億米 ドルに達するよう少なくともGDPの0.7%を最も開発の遅れ た国に提供するよう求める。さらに、途上国、特に最貧国 の債務を帳消しにすることを強く求める。また、グリーン ズは、ミレニアム計画は第一歩であり、遅くとも2030年 までには貧困を撲滅できるよう努力することを明言する。 7.開発のための資金としてのトービン税の導入を含め、 開発のための地球規模のパートナーシップを確立する グリーンズは国境を越えた投機的な外貨取引への金融取引 税課税を進める。これは金融市場の不安定さをコントロー ルし、政府に国内税のより大きなコントロール権を与える というプラスの効果がある。この税からの収入は1000- 3000億米ドルと見込まれ、ミレニアム計画などの開発プ ロジェクトに使うことができる。 世界中のグリーンズは自国の議会、政府に対して、金融取 引税を導入してミレニアム計画の求める多国間の協力強化 の第一歩としたベルギーに続くよう圧力をかける。これに よって造成された資金はミレニアム計画に従い、疾病や貧 困とのたたかいや地球温暖化の影響を和らげるためなどに 活用されるべきである。 グリーンズは、国際金融投機は世界経済にとって危険なも のだと断ずる。金融緩和の結果の危機や短期的な利潤追求 の影響を公的予算で解消しようとするのは不公平であり、 持続不可能である。 8.現在の貿易パターンに代わる選択肢としてフェア・トレー ドを進める グリーンズは、援助と自由貿易をリンクする開発政策で はなく、教育や健康などの基本的インフラを支援し、コミュ ニティが自ら決め、独自の方法で持続可能な開発を行える ようにすることによって、その地域で付加価値を高めるこ とを目的とするプログラムに切り替えていく。 WTOは抜本的に改革しなければならない。そのような改 革されたWTOのもとでの貿易ルールは、社会的権利、環境 の持続可能性、消費保護など、真に持続可能な世界の発展 を実現するように設計されたものでなければならない。特 に以下の点が重要である。 多国間貿易協定は途上国が自らの開発戦略を追求できる ような政策の余地を保障する条項を含まなければならない。 最も不安定な輸出農産物の価格を安定させるための国際物 品協定は、特に小規模生産者に公平で安定した収益を保障 し、生産者と消費者も巻き込むものとすべきである。国際 的な気候協定を批准も遵守もせず、ILOの中核的な労働基準 も取り入れていないOECDの国への輸入は国境税調整の対 象とする。グリーンズは、先進国の企業が途上国にその技 術を導入するときは、環境や社会的責任に関して自国で守 らねばならないのと同じ方針をとることを求める。国際的 に承認されたフェア・トレード産品はOECD市場にアクセス しやすくすべきである。公共団体はOECD国境でかかる関 税を免除したり、大規模店には最低何%かのフェア・トレー ド産品を置くことを求めたりして、フェア・トレード品優先 の調達方針をとるべきである。ILOや環境に関する国際協定 にうたわれた労働や環境の国際基準は、貿易に関する主要 基本原則であり、WTOの条項によって覆されてはならない。 貿易競争は最善の労働条件と環境実践にもとづくべきであ り、調和や社会・環境基準を最優先する地域経済圏をつく ることが国際貿易ルールとして認められるべきである。 9.社会的かつエコロジカルな視点に立った科学的研究と テクノロジーの進歩を支援する グリーンズは科学的研究や技術の進歩に抵抗していると いう誤った非難をされることがあるが、それは、他の政治 勢力と違い「予防原則」を技術の進歩の基本としているか らである。その結果、グリーンズは原子力技術と遺伝子操 作を危険なものと見なしている。 グリーンズは技術革新の価値を認めつつも、予防原則によ り社会面・倫理面・環境面からの評価はどうしても必要だ と考える。グリーンズは科学者と市民の直接対話および科 学技術の分野への女性の平等な参画を進める。 再生可能エネルギーや有機農業の生産性向上、無公害エン ジンの開発などに力を入れるべきである。従来の薬品開発 には多額の資金援助がなされる一方で、補完医療は片隅追 いやられているが、保健や予防医学、現代の産業病の原因 研究などにもっと資金援助がなされるべきである。グリー ンズは貧困や文化の衝突、紛争予防やその他、現在の学界 で無視されている社会問題の研究も重要だと考える。 グリーンズは、複合領域を扱う独立した国連グローバル・リ サーチ倫理委員会の創設に取り組む。この委員会は、他の 国連機関やNGOと協議しながら企業ニーズよりも人間のニー ズを優先する勧告を政策決定者たちに提起する権限を与え られる。 10.原材料の暴騰問題と天然資源やエネルギーへの公正な アクセスをテーマとする国際会議を招集する 原材料の価格高騰は社会的リスクであるが、価格を実際 の環境コストに近づけたという意味で、みどりの変革への チャンスとして生かすこともできる。先進国は限られた資 源の公平な分配のために原材料の使用量を削減する必要が ある。 原油供給は「ピークオイル」の様相を呈している。制御 不能で急激な価格変動は代替策への効果的な投資を阻害す る。したがってグリーンズは、経済を動かす中心的な力と しての石油の役割を、迅速かつ計画的、段階的に廃止して いくことに賛成する。 鉱物資源の採掘を遠隔地に拡大することは現地の人々の 生活を脅かし、利益は地元には残らず、投資による利益よ りも大きな環境コストをその地に残すことになる。 グリーンズは、資源の生産性向上と代替物質の開発、製 品寿命の延長、リサイクル技術の進展が必要だと考える。 天然資源やエネルギーをめぐる戦争や自由市場経済のルー ルでは、すべての人々にこれらへの公平なアクセスを保障 することはできない。グリーンズは、京都議定書が合意さ れた会議と同様な天然資源とエネルギーへの公平なアクセ スに関する国際会議を早急に開催することを提案する。 11.女性の権利を伸長する 男性が世界の労働時間の3分の1を担う一方で、女性は 3分の2を担っている、という1970年の国連の推計は今 日も変わらない。収入、富、社会保障、教育、健康、政治 参画などでの性別による格差は今も世界中で極めて大きい。 男女平等を実現するには女性の権利、特に性と生殖に関す る権利の強化とともに、社会のすべての分野、特に政治や ビジネスなどの意思決定過程への参画を進めなければなら ない。 グリーンズは女性と男性の、ペイドワークとアンペイド ワーク(特に家事と子育て、看護や介護など)の仕事量の 公平な分配を目指す。グリーンズはドメスティック・バイオ レンスと社会のあらゆる場での性差別主義を防ぐ。社会の あらゆる場での意思決定への女性の参画を進めるにはクォー タを設定することが有効であり、グリーンズはこれを自分 たちの党の中でこれらを実践している。 12.議会制民主主義と参加型民主主義を推進する グリーンズは、その政治的イデオロギーや友好関係に関 わらず、独裁や人権を否定する政権および国際関係におけ る単独武力行使を強く非難する。 グリーンズは、議会制民主主義制度のもとで、議会の外 から政治的な圧力をかける市民運動とNGOの重要性を認め る参加型民主主義を実現しようと努力する。 グリーンズは、国際司法裁判所と国際刑事裁判所の世界 における強固な司法権の確立に努める。グリーンズは、普 通選挙権と投票の秘密を守る権利、多党制度を基本とする 議会の直接選挙権、行政・司法・立法の明確な分離、国家と 宗教機関の明確な分離などを含む、完全な市民権を支持す る。 グリーンズはまた、すべての政治グループを含む比例代 表制を支持し、国会や地方議会、さらには、列国議会同盟 (IPU)などの議会における少数派や野党の権利を強化する ことを求める。 グリーンズは、通常の自由競争選挙、幅広い政党、活発 な市民団体の存在、政権交代の可能性、独立した多様なメ ディアなどを含む政治システムを支持する。 長期的なグリーンズの目標は国際的な民主主義の赤字の 克服である。これには国連や他の国際機関の大々的な民主 化も含む。これらの改革の中でも、グリーンズは国連の中 の議会として国連議会(UNPA)の創設を支持する。第一 歩としては、各国の国会議員で構成されるべきであるが、 直接に選挙で選ばれる機関とすべきである。UNPAは国連 総会を補完することになる。UNPAの創設は長期的な提案 なので、当面は議会を活性化するために、各国議会やIPUな どの少数派や野党の権利強化を求める。 グリーンズは、国連のシステムの中で市民団体の役割を増 やし、NGOがもっと参加できるようにすることを支持する。 13.世界環境組織を創設する グリーンズは、国連環境計画(UNEP)、国連開発計画( UNDP)、および地球環境ファシリティ(GEF)を統合した、 国連環境委員会の創設を求める。 14.国連人権理事会(UNHRC)、国際司法裁判所を強化し、 世界中で死刑を廃止する グリーンズにとって人権は普遍的で奪うことのできない ものであり、人権侵害に関してはどこで起きたものであれ、 例外なく強く非難する。 グリーンズは、人々の自己決定権を支持する。グリーン ズは、表現の自由から、女性や子どもへの暴力、女性、男 性、すべての少数者の平等を求める運動、先住民族、性的 マイノリティ、特定の民族グループから高齢者まで、すべ ての人権を尊重する。 性的マイノリティや少数民族の権利は国際的な人権に関 する取り組みの中で優先的に取り組まねばならない。性的 指向や民族的な背景に基づく差別は許されない。国家のリー ダーたちはそのような人権侵害は外交や国際関係の課題と して常に議題に上げておくべきである。 女性や子どもの人身売買やあらゆる奴隷化を終結させね ばならない。児童虐待や子ども兵士、違法な臓器売買など とのたたかいも含む。 人権問題に関する国連のスタンスを受動的なものから事 前対策的なものに変えるために、すべての国の人権状況の 記録を量的に示し、毎年、国連がランキングを公表するこ とを求める。そうすれば、すべての政府に人権分野におけ るそれぞれの取り組みを改善させるための継続的で説得力 ある力となるだろう。 グリーンズは世界中で死刑を廃止することを決意する。 情報公開と市民に情報が伝えられることは民主主義に必 須である。したがって、グリーンズは人権のための闘いの 鍵として、ジャーナリストの自由と検閲を受けずにどこで もインターネットにアクセスできるよう取り組む。 国連人権理事会(UNHRC)が国連の枠組みの中で行ってい る人権擁護と人権伸長の取り組みは評価するものであるが、 同時にUNHRCへの信頼は、人権侵害に立ち向かう能力があ るかどうかにかかっている。そこで、グリーンズは条約や 国際協定に人権に関するしっかりとした条項を規定するよ う、国際社会に求める。 15.環境難民の認定を進め、強制退去させられた人々を含 めすべての難民の人権を守る グリーンズは新たな種類の難民の法的保護を保障する新 たなジュネーブ条約を求める。その条約は、強制堕胎や断 種、さらには性器切除や名誉殺人、レイプ、などの性別に 基づく迫害を亡命の根拠として認めなければならない。 紛争から逃れてきた亡命希望者は、家族の再統合や労働 市場へのアクセスなどの最低限の権利を与えられて保護さ れるべきである。もし、紛争が何年も続くなら、定住権も 与えられるべきである。 今や、環境悪化や災害という理由で祖国を離れる人や移 住者がますます増えている。「難民」という概念を気候変 動や他の環境的な脅威のために移住を余儀なくされた者に まで広げなければならない。 グリーンズは環境面に関わる人権を第3世代の人権のカ テゴリーの中に位置付け、新たな議定書の採択を通じてジュ ネーブ条約にそれらを含めることを働きかける。したがっ て、グリーンズは健全な環境や生存に必要な天然資源への アクセス権や国際的な平等の尊重などを成文化した第3の 国際規約を提案する。 国際社会全体が環境難民を支援する責任がある。工業国 や豊かな国は、気候変動を引き起こした自らの責任に応じ て、環境難民を受け容れたりその保護の費用を支払ったり する道徳的、財政的責任を有する。 16.持続可能な都市開発を進め、大都市間の協力関係をよ り強める 大会宣言「持続可能な都市」と同内容。 17.持続可能な文化政策を促進する グリーンズは文化的多様性を最高レベルまで高めること を支持する。グリーンズは異なる文化間の永続的で活発な 対話を進める。また、異なる文化的背景をもつ人々の相互 理解とコミュニケーションを改善することにつながる多文 化活動を支持する。 グリーンズは、2005年10月にUNESCO総会で承認され た文化多様性条約の強化に取り組む。しかしながら、 UNESCO条約はWTOやTRIPS協定〔知的所有権の貿易関連 の側面に関する協定〕に比べると実効性がない。グリーン ズは、国連の条約がWTOやTRIPS協定よりも優先されるよ うにWTO紛争調停メカニズムを見直すことを求める。文化 商品は(映画、書籍、音楽など)は単に市場の視点だけで 扱ってはならない。グリーンズは二国間ではなく、多国間 のアプローチを支持する。 所有権は文化的多様性を保証し、そのような文化の多様 性を反映する豊かで多様な創造性を育む条件とバランスを 取らなければならない。これを達成するために、UNESCO 条約はWTO規則を超える法的地位を得られるよう十分に強 固なものにすべきである。 18.無神論者を含めた世界の宗教間のオープンで建設的な 対話を支援する グリーンズは、宗教的な非寛容に関係する紛争を減らす ために、憎しみや誤解を克服することを目的として、主要 な宗教の指導者だけでなく不可知論者の代表、宗教に関係 のない無神論者のグループにも相互の対話を深めることを 呼びかける。世界宗教会議でこのような努力がなされるこ とを支持する。 グリーンズは宗教の名のもとのすべての暴力を強く非難す るとともに、宗教を理由とする、特に女性や同性愛者に対 するいかなる差別に対しても強く非難する。 19.若者の権利を拡大し強化する グリーンズは若者のエンパワーメントを支援する。残念 ながら、多くの国や機関において、若者はその意思決定過 程に十分に参加できておらず、その結果、疎外感を感じて いる。若者の政治参加を進めることは、差し迫った課題と 取り組む上で新しいアイデアを生み出すことにつながる。 グリーンズは、無料で十分で質の高い教育や訓練へのアク セス、無料の公共交通機関へのアクセス、持続可能な仕事 やライフスタイルへのアクセス、教育と保護を含む性と生 殖に関する権利へのアクセス、若い女性の権利、軍隊への 入隊を強制されないこと、情報への無料のアクセスとそれ を公表する機会などの若者の要望を支持する。 20.感染症の爆発的な流行や十分な研究がされていない疾 病のための薬剤の入手を容易にする どこでも薬剤や医療にアクセスできることは人間の権利 である。 途上国の人々は企業の特許システムの制約を越えて、薬 剤を入手できるようにしなければならない。疾病とのたた かいを邪魔する特許は強制実施許諾の対象とすべきである。 医学技術の経済学では特許のとれない医学技術の研究開発 は企業にとって利益のないものになるので、国の援助があっ て初めて、非西洋医学療法の効果を調べることが可能とな る。さらにグリーンズはこれまで十分に研究されていない 疾病の研究を助成するための世界的な基金を提案する。 グリーンズは補完薬や補完療法の承認や法的位置付けを 求め、西洋医学療法との併行使用で効果を示す療法だけで なく、それらも病気の予防や痛みの軽減に効果があること を認める。 21.(全訳)平和、紛争予防と武装解除を促進する 世界の貧しい人々の1年間の水や食料、教育のための基 本的なニーズを満たすことのできる金額と同じ額を、世界 は2週間ごとに武器に費やしている。この状況は明確に現 在の世界のリーダーたちの心が皆、現実から全くずれてし まっていることを示している。 グリーンズは人類すべてに安全を保障する21世紀の平和 政策を支持する。世界の安全は常に、テロリズム、地域的 な武力紛争、核拡散、破綻国家、原材料をめぐる競争、組 織犯罪、ナショナリズム、少数民族への無視や文化的均質 化の押し付けなどからの脅威にさらされている。しかしな がら、これらの中には武力紛争の勃発の根源にある原因が 含まれていない。 今世紀の平和は以下のような点が考慮されて初めて達成 される。 ・紛争の根本的原因 ・環境問題によって引き起こされる緊張 ・農産物の不足 ・水に関する緊張 ・漁業資源の枯渇 ・生物多様性の破壊 ・社会的不公正 ・最後ではあるが、決して軽んじるべきでない、人権侵害 不安定化の劇的な原因の一つとして高い石油価格も関係 がある。 このような文脈のもとで、グリーンズはみどりの政策こ そが平和への政策だと堂々と言い切る。石油やガスに頼ら ず、原子力エネルギーにも反対する我々の戦略は、エネル ギー供給の安全保障に関する懸念にも答えるものであり、 したがって紛争予防という性格も有するものである。 グリーンズの民主主義と人権への無条件の支援もまた紛 争予防につながる。グリーンズは原材料の管理権を得よう とするいかなる武力の配置も強く非難する。原子力の復活 も拒否するが、その理由は一つには、原子力の平和利用と 軍事利用の間には境がないからである。 2005年の国連ミレニアム・サミットとNPT再検討会議で の武力解除議案提出の失敗は恥ずべきことだった。グリー ンズは地球上のすべての国で、NPT条約のすべての面での 核軍縮を求める。グリーンズは非核地域を拡大し、化学兵 器や生物兵器も厳しく禁止するために活動する。 グリーンズは世界中の武器輸出が2003年から2007年の間 に50%も増加したことを憂慮している。武器の生産と国際 的な輸出は大きく削減しなければならない。私たちは危機 的な地域への武器の売却を禁止する世界的な行動規範に賛 成する。クラスター爆弾や劣化ウラン弾は、白燐弾や対人・ 対車両地雷などとともに禁止されるべきである。 グリーンズはまた、ミサイル防衛システムを含む宇宙のい かなる軍事利用も世界中の軍拡競争を加速するものであり、 ヨーロッパやアジアや他の地域において新たな冷戦を引き 起こす可能性があると考える。グリーンズは宇宙は人類の ものではなく、人類が宇宙の一部なのだと認識する。グリー ンズは防衛という名目の宇宙の軍事利用を拒否する。すべ ての資源や技術は軍事のためではなく、人類の幸福や生物 多様性の保全、気候危機の防止のために利用されるべきで ある。 非軍事的手段は、政治的緊張に直面した際に主要な手段と なるべきである。紛争予防、和解および危機への市民的介 入は、資金的方法によるものも含めて促進されなければな らない。市民による危機予防や市民による紛争処理、さら には紛争後解決への女性の参画は、国連決議1325号に 述べられている通り、すべての局面、すべてのレベルで助 けになる。グリーンズは、市民平和部隊の発展と強化に向 けて活動する。 非暴力の文化を発展させ、紛争や意見の不一致、さらには あらゆる国家主義的・性差別主義的・軍事的・暴力的な政策 や行動の基本的対立を平和的に処理することが、みどりの 基本原則である。 ジェノサイド、戦争犯罪、人道に対する罪、民族浄化から 住民を守る責任は、2005年の国連ミレニアム・サミット において国連加盟国が明白かつ明快に認識したが、これは 国民国家が失敗した場合においてのみの国際的責任となっ ている。それはジェノサイドを防止する最終的な段階とし ての軍隊の展開の前に、すべての予防的手段を実施する義 務を含んでいる。国連安全保障理事会によって授権される 避けられない介入は常に最終手段としてのみ扱われなけれ ばならない。 軍事介入後は必ず平和構築プロセスが必要であり、その平 和構築プロセスが正当なものであるかどうかの基準には以 下のような点が含まれるべきである。 ・平和構築プロセスを監督者の中立性 ・被害、特に市民がこうむった被害への補償 ・紛争関係者と被害者間の和解と紛争後の社会への統合 ・社会の再構築プロセスにおける社会的・経済的公正 ・国際人権法の完全な遵守 最後に… 21世紀をみどりの世紀に変えよう! グリーンズは地球上で重要な政治的役割を果たそうと決意 している。すなわち、21世紀をグリーンズがそれぞれの大 陸のそれぞれの国々で主導的な立場に立って政治的責任を 負う世紀にしようと決意している。国内的にも国際的にも 政治上の責任を果たすことのできる強い緑の党と、国際的 に活発に活動する若いグリーンズの運動の上に築かれた、 しっかりしたみどりの運動が緊急に求められている。それ が、社会的・環境的に持続可能な国際秩序を創出するため の条件であり、同時に、その国際秩序は平和かつ民主的で 未来の世代の権利を尊重するものとなる。グリーンズは21 世紀をみどりの世紀に変えていくのだ。 大会宣言?:気候危機―変化を起こすとき 気候変動と限られた資源の持続不可能な利用が21世紀の最 初の10年に集中して起こり、私たちが地球環境の限界を超 えて生き延びることができない以上、私たちはどのように 生き、危険な気候変動による人間の文明の崩壊と、それに 伴う戦争、飢餓、貧困、生態系の破壊、そして種の絶滅を どのように回避するのかを人類に再考させようとしている。 したがって、グローバル・グリーンズは、簡単に手に入るオ イルやガスの予測埋蔵量の減少に直面し、加速化する気候 変動と温室効果ガス排出に最も大きな責任を負う国々が十 分な対策をとっていないことに対してますます大きな危機 感を抱くものであり、国際社会に対し、2009年にコペン ハーゲンで開催されるCOP17において、危険な気候変動を 防ぐ効果のある、拘束力があって公平な世界的な温室効果 ガス削減管理体制に合意するための真剣な協議を求める。 グローバル・グリーンズは国際社会に対し、以下によってバ リ会議の決定に責任を果たすことを求める。 ・「共通だが差異ある責任」を考慮に入れ、国連気候変動 枠組み条約(UNFCCC)と京都議定書のメカニズムと主要 原則にもとづいて進める。 ・世界の平均気温上昇を工業化前のレベルより2度以上上 回らないための、厳格な短期・中期・長期的な排出削減目 標を設定すること。その際、IPCCの第4次報告書以降に発 表された気候に関する科学的な所見を十分に考慮する。 ・世界的な温室効果ガスの排出量を2050年までに少な くとも1990年比60%削減することを求める。 ・工業国に対する拘束力のある目標設定や、途上国に対す る公平でつりあった目標設定を行うが、同時にそのような しくみは新興経済国の排出量の増大につながっていること も認識する。 ・森林破壊や森林の機能低下の防止、さらには土地利用に よる排出を削減することによって生態系保護に向けた誘導 策導入のための効果的で検証可能な融資を含める。 ・石油への依存軽減と非核エネルギーと非化石燃料技術の 移転・展開への支援を大きく前進させる。 ・持続可能な農業実践を普及させる。 グローバル・グリーンズは、世界の温暖化ガス排出削減の取 り組みが、核の危機、すなわち、核拡散、テロリストが核 技術を手に入れるという危機、放射性廃棄物の処分によっ て引き起こされる危機などのような他の脅威につながって はいけないと考える。国際的な気候変動問題の枠組みの中 で、原子力は温暖化ガス削減のメカニズムから除外して考 えなければならない。 気候変動は、人権と世界的な平等の問題であり、国際的な 平和を脅かす安全保障も密接に関係する問題としても認識 されるべきである。グローバル・グリーンズは、平等な解決 策を見つけ出すことが国際的な気候政策を成功させるため の基本だと考え、単にCO_排出量削減だけでなく、世界的 な人口一人当たりの排出の問題に集中するという原則を支 持する。 グローバル・グリーンズは、化石燃料や核エネルギーに依存 しない社会は可能だと確信する。これを実現するには、今 後何十年にも渡り、省エネルギー技術や資源効率のよい再 生可能エネルギー技術に確実に投資が進むような拘束力の ある削減の道筋を立てる必要がある。こうした持続可能な エネルギーへの転換により、人々は食物の地産地消を進め、 公共交通手段を改善することによって個人の乗用車への依 存を減らし、エネルギー効率のよい建築デザインや建築基 準を導入し、移動手段として歩いたり自転車に乗ったりし たくなるような街になるよう都市計画を見直して、その生 活の質を向上させるだろう。 グローバル・グリーンズは、世界の排出ガスのピークを 2015年にしなければならないと考える。そして、最新の 科学的所見が自然の温室効果ガス吸収能力低下を警告して いることを考えると、吸収源が吸収できる量以下に温室効 果ガスの発生を抑えなければならない。 工業国は世界レベルでの気候変動の取り組みの主導的な役 割を果たさなければならない。グローバル・グリーンズは先 進国が国内の削減量を、2020年までに少なくとも1990年 比で40%削減し、2050年までに少なくとも90%削減する ことを求める。これらの削減を実現するためには、我々は 以下のことに取り組む必要がある。 ・ 化石燃料採取量に明確な上限を設ける。 ・ 石炭や石油や天然ガスに対する政府の補助金を段階的に 廃止する。 ・ 再生可能エネルギー、持続可能な輸送、エネルギー生産 性への投資を進める。 ・ 技術革新を進める。 ・ 汚染者支払い原則を取り入れる。 森林破壊と森林の機能低下に関しては、すべての森林につ いて、緊急かつ厳格に国際的な気候政策の枠組みの中で取 り組む必要がある。グローバル・グリーンズは効果的な全炭 素吸収量対策に早急に合意することを求める。ことに農業 由来燃料の拡大やパルプと製紙のためのプランテーション への移行によるマイナスの影響に対抗する必要がある。気 候変動への対応策は、生物多様性や水や自然を傷つける方 法ではなく、それらを保護し回復させることによって補強 するものであるべきである。気候変動対策は地域社会の権 利を尊重し、途上国に対して公正なものでなければならな い。グローバル・グリーンズは、生物多様性会計に関する世 界システムを、改善した炭素会計システムに連動させるた めに、気候変動枠組み条約と生物多様性条約の作業を統合 することを求める。 世界の平均気温がわずか2度上昇(工業化以前のレベルか ら)しただけでも、人間にとって重大な被害をもたらすこ とを認識し、グローバル・グリーンズは、国際的な気候政策 の枠組みは、低所得で力の弱い国々がすでに避けられなく なっている気候変動に対応するための、独立した検証可能 な財政支援制度を準備しなければならないと考える。気候 変動の大きな原因となっているのは工業国であり、この問 題には最も責任のない途上国が最も深刻な影響をうけてい ることを考えると、このことは特に重要である。 グローバル・グリーンズは、大気内の二酸化炭素量を削減す る方法としての地層貯留や海洋貯留は短期的には実現可能 な技術ではないと考える。貯留や他の実験的な地質工学の 事業計画に投資することは、すでに効果が証明されている 持続可能な長期的な再生エネルギーによる解決法に充てら れるべき資金が奪われることになる。 グローバル・グリーンズは気候問題に対応した技術を推進す る手段としてはクリーン開発メカニズム(CDM)を支持す るが、あくまでも補足的なものであり、国内の削減の代替 策にはならないと考える。 大会宣言?:生物多様性と気候危機 2008年5月4日採択 エコロジカルな叡智はグローバル・グリーンズ憲章の基本原 理であり、生物多様性と地球上の生命の多様性を守ること はグリーンズの中心的な優先課題である。 多様な生物の生きる生態系、特に森林は温室効果ガスの排 出を減らしてその影響を和らげる点で重要な役割を果たす。 それでもそれらはほとんど環境に関する議論に登場しない。 このことが世界的な生物多様性の危機を悪化させている。 自然の生態系は気候変動の影響を直接受けるが、同時に、 例えば、農作物起源燃料のための農作物を植えるために自 然の植生を伐採してしまうなど、気候変動への取り組みと して行われる措置の悪影響をも受ける。 海洋は地球の表面のほぼ70%を占め、気温の設定と地球 の炭素バランスを維持する重要な役割を担っている。 沿岸 地域や海洋と大陸の移行部は世界で最も生物学的な生産性 と多様性に優れているだけでなく、固有種も多い。それら は、沿岸部の居住人口が増加していること(2050年まで に世界の人口の75%に達すると予想されている)や、工 業の発達、魚や他の生物資源の過剰な収奪によるプレッ シャーにさらされている。 地球に残っている自然生態系は気候を調節して、この惑星 を人間の住める場として保つために不可欠である。 大規模 な自然森林は特に貴重である:それは安定して回復力があ り、とても大きな炭素貯蔵庫であり、どんな犠牲を払って も守られなくてはならない。 開墾と工業規模の伐採による森林破壊、森林の機能低下、 潅木林や草地の砂漠化、工業規模の農作物起源燃料(エネ ルギーを生産するために育てられる木も含めた農作物)な どがすべて気候変動の原因となる。開墾や他の自然生態系 システムからの排出がこれに加わる。 森林の開墾や工業規模の伐採と生態系システムの機能低下 によるCO_排出は少なくとも世界的な排気問題の25%を占 める。したがって、これらの問題には25%の資金と注目が 必要である。 グローバル・グリーンズは以下を合意する。 1.生物学的多様性条約と国連気候変動枠組み条約にもと づく共通議定書:生物多様性と気候議定書を提案する。そ の議定書は以下のようなものである。 a)生物多様性と気候変動の連鎖を認識し、世界の炭素サイ クルにおける陸上と海洋の生態系の役割、炭素貯蔵や環境 保護における広範囲の自然林と放牧地の重大な役割、気候 変動への主要対策としての生物多様性保護の必要性を認識 する。 b)締約国に、生物多様性に悪影響を与える気候変動条約に もとづく行動を防ぐことを約束させる。 c)以下のような強制力をもつ約束を含む。(i)広範囲の 自然の森林と他の生態系を開拓と産業スケールの伐採から 守り、 (ii) 炭素を貯蔵し温室効果ガスを削減するという重 要な役割を維持強化するために、機能低下した生態系を回 復させる。 d)大規模な地球の生物多様性基金を設立して、地域社会と あらゆるレベルの政府による自然の生態系の保護・回復・ 管理活動を支援して、生物多様性を保護し、炭素を貯蔵し、 水の管理を改善する。 2.カーボン・オフセットが排出権取引制度から除外される ようキャンペーンを行い、非常に大きな世界的生物多様性 基金の設立のために働きかける。その基金は排出権取引ス キームの収益や炭素税の一部と、化石燃料への補助金から の振り向けを原資とする。 3. バイオ燃料への義務的目標設定や補助金義務付けには 反対する。ただし、それらの生産が明確に見える形で温室 効果ガス削減に効果があり、生物多様性に悪影響を及ぼさ ず、大地や水が食物生産と競合しない場合はその限りでは ない。 4.取り組みの気候変動への影響を決定する基本として、 全炭素吸収量算定、排出と吸収の個別の計測を働きかける。 私たちは、工業規模での自然林伐採を「持続可能」である とか、カーボン・ニュートラルであると想定することは決し て受け入れられない。 5.森林、特にアマゾンの森林の保護に優先的に取り組む。 森林破壊は生物多様性を脅かすだけでなく、アマゾンに住 む先住民の人たちをその土地から追い出す。グリーンズは アマゾンに生きる先住民のコミュニティの権利を守る。 6.森林と生態系保護プログラムにおいて、先住民族や女 性、地域共同体の権利を尊重する。 7.(1)森林保護協議会によって証明されたもの以外熱 帯林の木材輸入を禁止し、(2)汚職に対する対策をとる ことによって、違法で持続不可能な伐採に反対する。 8.生態系と文化を守ることに経済的インセンティブを与 え、地元のコミュニティに収入をもたらす持続可能なツー リズムを推進する。 9.海洋と生物多様性を守るために政府が効果的な対策を とるよう国内的および国際的なレベルでキャンペーンを行 う。 10.健康を増進し農業生態系の炭素量を増すために、有機 農産物や遺伝子組み換えがされていない農産物、炭素を貯 蔵する形での土地利用を進める。 11.食用の動物を飼育することは、森林破壊やメタン発生 を通して生物多様性の損失や気候変動に大きな影響を及ぼ していることを認識する。 12.法的に強制可能で永久的な保護策となる文化的で快適 な植栽や、自然の生態系の保護に基づく自主的なカーボン・ オフセットを支持する。 実施 グローバル・グリーンズは、グローバル・グリーンズ・コー ディネーションのもとに小さなワーキング・グループを組織 することに同意する。その職務は上記のアクションプラン に従って、関心のある緑の党や運動体と協力しながら、戦 略を練り実施する。 1.我々は2009年11月のコペンハーゲン UNFCCC関係国 会議の前に実質的に前進することを目的とし、これについ てはコペンハーゲン会議後に報告する。 2.参加する党 や運動体は2008年7月31日までに連絡担 当者を届け出る。 3.コーディネーター、電話会議、おそらく若干の旅行な どのために資金が必要となる。 ―――――――――――― (注)ただし、グローバル・グリーンズがクリーン開発メカ ニズム(CDM)を支持するのは、あくまで気候変動に配慮 した技術を推進する補助手段としてであり、国内の削減へ の代替策として支持するのではない。 大会宣言?:持続可能な都市 2008年5月1日から4日までサンパウロでのグリーバル・グ リーンズ大会に集った、私たち世界のグリーンズは、持続 可能な都市の発展のために以下のように宣言する。 1.今日、世界の人口の50%は都市に住む。2025年まで にこの数字は60%に達するだろう。1950年には、ニュー ヨークや東京だけが人口1000万人を超える都市だったが、 今日、20以上の巨大都市が存在し、その多くは南半球にあ る。この急速な都市化は深刻な社会的混乱と環境問題を起 こしているが、同時に、よりよい未来を考えるための機会 を提供してくれているとも言える。都市は世界の資源の約 80%を消費し、世界のCO_排出の大部分を引き起こしてい る。この惑星の生態系の危機の主原因の一つとなっている。 世界の都市居住者の3分の1が、きれいな水や衛生、しっか りとした住居などの基本的ニーズを確保できない地域に住 んでいると考えられ、このことは社会的不平等の拡大の深 刻さを示す証拠といえる。しかしながら、同時に都市は民 主主義を育み、社会のるつぼとして知的で文化的な生活の 場を提供し、経済を動かしている。 世界の巨大都市のほぼ3分の2は沿岸部にあり、気候変動 による海水面の上昇によって危機に瀕している。気候変動 の影響は世界の都市に大きな課題を突きつけている。すな わち、社会的二極化、都市のスプロール現象、過密な交通、 エネルギー消費の上昇、不十分な水の供給、不完全な廃棄 物処理などである。これらの問題は途上国の都市中心部で 特に深刻である。 2.都市は持続可能な発展の最先端でなければならない。 都市は気候変動との闘いにおいて重要な役割を果たす可能 性がある。ゼロ・エミッション都市のユートピアは実現可能 だ。同時に都市はすべての住民の社会的統合と政治参画を 進めなければならない。貧しい人たちの状況を改善し、す べて人々を未来の発展に巻き込んでいかなければ、この危 機への解決策はないだろう。都市には、スプロール化とた たかい、社会的・経済的・文化的崩壊とたたかう政策が必 要である。これらの政策は住民全般の生活の質を向上させ、 公有財産を私的搾取から守り、都市と自然のバランスをと り直さなければならない。都市は人類の最も差し迫った問 題である気候変動と貧困という課題を解決するための鍵を 握っている。 気候変動は、21世紀の人間の安全と持続可能な豊かさに対 する最も大きな脅威の一つである。急激な気候変動の防止 は、また、公正さの問題でもある。壊滅的な気候変動は、 貧しい人たちの生活にとって特に大きな脅威となるが、そ の人たちは、気候変動の原因になるようなことはほとんど 何もしていないからである。地球的な危機を回避するため の時間はまだある。私たちには気候変動の最悪の影響を低 減させられるチャンスがあるが、そのためには私たちは迅 速に行動しなければならない。公共機関、民間企業や市民 団体は協力し、政府はその責任を認識して、天然資源保護 のための義務規定を整備するとともに、私たちはみな天然 資源に対して責任ある態度を取らなければならない。 3.エネルギー供給事業者だけでなく、市も気候を守り、 持続可能な発展を進める中心的責任を負う。多くの地方公 共団体はすでによりよい社会とエコロジカルな未来に向け て歩み始めている。113カ国における6400余りのアジェ ンダ21の構想の他、「気候同盟(Climate Alliance)」 のようなネットワークが成功し、このプロセスの地球規模 のダイナミズムを示している。私たちは、地方公共団体・ 市民団体・企業が協力して都市政策に継続的な変化をもた らしている事例を知っている。 4.都市は化石燃料と原子力への依存から解放され、その エネルギー必要量を劇的に削減する必要がある。これは、 エネルギー節約し、交通や建築物のエネルギー効率を高め、 代替エネルギー源を推進するためのしっかりとした奨励策 があってはじめて実現できる。現代のテクノロジーと断熱 効果を高めるだけで暖房や冷房のエネルギー消費を少なく とも50%削減することができる。これを行うための投資経 費は光熱費の減少によって比較的短期間で取り戻すことが できる。新たに建設される公共や民間の建築物は最新の環 境基準を満たしてはじめて建設できるようにすべきである。 ゼロ・エミッションの建物やパーマカルチャー(恒久的に持 続可能なデザイン)、や自律的なエネルギーとゼロ・エミッ ションの建築物をパイロット・プロジェクトとして推進すべ きである。建築物の修復や太陽光パネルの設置、水の管理 システムなどの歓迎すべき副次的効果は、地域の雇用機会 を安定的に増加させることである。 5.都市地域において交通機関は、生活の質、土地資源の活 用と環境とのバランスという点において重要な役割を果た す。未来を考えた都市政策には、住宅や雇用、リクレーショ ンを周辺地域に集め、安くて広範囲な公共交通を整備し、 車に対する厳しい排出規制、通行料、交通制限地域、ノー カー・サンデーなどを実施し、カーシェアリングを進める。 自動車交通を規制したり制限したりすることは都市の公共 空間を守ることでもある。都市の緑化地域を効果的に保護 することが都市の生活環境改善に必要である。 これらの対策を総合的にとることによって、今世紀半ばま でに都市居住者の一人当たりのCO_排出量を少なくとも50 %削減することができる、また、削減しなければならない。 不均衡な排出量の現状を考えると、先進国の都市はそのゴー ルよりもさらに低く、80〜90%の削減を達成しなけれ ばならない。これは気候の安定化の上で大きな役割を果た すだろう。 6.貧困とたたかうために、都市はすべての市民が教育、 健康、社会的サービスにアクセスできることを保障しなけ ればならない。不利な地域が無視されたり、自分たちだけ の力で何とかするよう放置されたりしてはならない。教育 を改善し、社会的インクルージョンを進めることによって 貧困の連鎖を断つための特別な努力をしなければならない。 女性への差別とたたかい、その経済的な参画を支援する効 果的なプログラムを実施することは社会の進歩のための鍵 を握る戦略である。 7.民主的な社会は初め都市から始まった。しかしながら、 今日、市民の政治参画は進まず、社会はばらばらになって いる。都市が持続可能であるためには、地方の政治に新し い活力を与えなければならない。そのためには、法律に基 づいて運営される有能で真摯な行政機関を持つ開かれた政 府と、すべての住民を巻き込んだ、どうすればその都市が よりよくなるかという幅広い議論が必要である。地方自治 体を強化し、都市に自分たち自身の問題を解決する手段を 与えるためには、国の政府や議会からの政治的・経済的支 援が必要である。自由で公正な地方選挙は分権的な参加構 造によって可能となる。特に低所得の人たちは自分たちの 利益を守るために、地方の政策に対してより大きな発言力 を必要とする。多くの地域において草の根団体が差し迫る 都市の課題に新しい解決策を提起してきた。そのよい例は、 市民委員会と市民予算が導入されたブラジルに見ることが できる。 8.地方自治体や市民団体だけでなく、企業も持続可能な 発展を推し進める上で中心的な役割をもつ。世界の気候を 安定させ、環境へのダメージを対応可能な規模に抑えるた めに必要なものは、まさしく新たな産業革命である。環境 に優しい技術、製品、サービスは未来の市場である。この 意味において、刷新の可能性をもち、研究機関、企業、有 能な労働力がそろった都市は、重要な役割を果たす。一般 的に都市住民は人口一人当たりの所得がより高く、より効 率的な企業で働き、世界的な経済のリスクに対してもより 備えができている。特に、中小企業をもりたてることは都 市の経済や地域の雇用にとって極めて重要である。だから 私たちは市民団体、公共団体と地域の雇用主のパートナー シップを奨励する。都市はその購買力を活用して、需要の あるすべての分野において環境配慮の調達を行うべきであ る。 これらの方策を取ることで、都市は気候の安定化に大いに 貢献し、農村地域への重圧を減らし、住民にとってより質 の高い生活を保障することできるのだ。都市の未来は始まっ たばかりである。 大会宣言?:グローバル・グリーンズの次のステップ 2008年5月1日‐4日にサンパウロに集ったグローバル・グ リーンズ大会は、ここに、 1.グローバル・グリーンズ運動を、今後も極めて限られた (人的・財政的)資源によって機能させ続けるというのは、 「持続可能」とは言えず、ごく少人数の献身的なボランティ アだけに依存し続けることはできない、と判断する。 2.したがって、我々が今、皆で追求しようとしている目 的、それらを実現するために必要な資源、そしてそれらの 資源を確保する手段を、現実的なレベルで確立していく必 要があるという結論に達した。 3.オーストラリア、もしくはグローバル・グリーンズ・コー ディネーション(グローバル・グリーンズ調整委員会、以下 GGCと略す)が決定した他の場所に、事務局を設置する という計画に合意する。GGCはこの事務局に関して、以 下の内容を含む業務計画を作成する。 ― 今大会の総会及びワークショップに文書にて提出され た提案及び提言を基本にした、事務局の目的、必要な理由 と機能。その機能は以下の点を含み、それらに対する現存 する責任の上に成り立つ。 a) 今後のグローバル・グリーンズ大会の計画と運営 b) 世界的なイベントにおいてグリーンズとして同席するこ と c) 世界的な緊急課題に対する声明に合意すること d) 連盟内・連盟間の連絡 e) グローバル・グリーンズのウェブサイト f) グローバル・グリーンズ・ネットワークとの協力 g) グローバル・ヤング・グリーンズとの緊密な連携 ― これらを実行するのに必要なスタッフとその他の資源 ― その業務の評価を含め、事務局をきちんと監理監督す るシステム ― それらの機能に応じた事務局予算案 ― グリーンズの議員報酬からの1%自主的拠出やそれだ けには限定されない資金集めの選択肢 ― その他の関係事項 また、GGCは上記業務計画をグローバル・グリーンズの構 成連盟に2008年10月1日までに報告する。遅くとも2009 年3月31日までに、連盟間の必要な協議を経たのち、GG Cの4つの連盟の代表によって業務計画が承認されること になる。業務計画はまた、GGCの組織、業務、説明責任、 選任手続きと任期、および大会の役割についても見直しを 行うものとする。 4.この承認手続きの最後に、各連盟の規則に従ってGG Cのメンバーシップが更新されるものとする。 5.今大会後の会計に残余がある場合、この当座の作業の 経費を補うために配分される。この重要な時期にさらに資 金や設備が必要な場合は緑の運動内で確保するものとし、 GGCは必要な専門的知識を有する者を選任することがで きる。 6.大会は、我々の世界的なアイデンティティを強調し、 ここサンパウロでの大会のシンプルかつ明確な成果を示す ために、今後の我々のすべてのカーボン・オフセットの支払 いを、グローバル・グリーン運動と連携していることが明確 にわかるプロジェクトにプールする方向で調査し、すべて のグリーンズに参加を呼びかけることに合意する。この仕 組みはGGCによって速やかに提案され、広報されるもの とする。 2.決議集 以下の3つの決議は、2008年5月4日、ブラジル・サン パウロにて行われた第二回グローバル・グリーンズ大会全 体会によって採択されたものである。 決議?:チベット問題に関する決議 提案:フランス緑の党 中国政府に対するチベット蜂起が失敗に終わってから49年 目の記念日である3月10日、同国政府による占領と強制的 な同化政策、苛烈で組織的な政治・社会・文化への抑圧と、 同政府によってチベットに与えられている屈辱に対して、 3つの僧院でチベット僧たちが平和的に訴えるという抗議 行動が勃発した。多数の僧侶たちが逮捕され、逮捕されな かった者も僧院内に監禁された。 この結果、3月14日には、ラサ旧市街での抗議行動が暴動 に発展し、チベット民族と漢民族が衝突して商店主への暴 力や小さな店への放火や略奪が起きた。ダライ・ラマは、デ モ隊に平和的な非暴力の抗議行動を行うよう説得し、中国 憲法にもとづくチベット自治区の完全かつ真正な政治・文 化・宗教上の自治権の実現を目指して、中国政府との交渉 再開を何度も求めた。 24時間のうちに警官隊と治安維持隊がデモ隊を厳しく取り 締まり、次第に暴動地区を支配し、その後の何日かでチベッ ト人地区を捜索し、容疑者を無理やり連行して逮捕し始め た。中国当局によれば、警官を含む20名が死亡したとして おり、政府から独立した情報源によれば、周辺のチベット 人居住地域にも広がった衝突によって140名以上が死亡し たとのことである。何千人もの人が逮捕され、中国政府に よって非常事態が宣言されて、ラサや他の都市では商店や 寺院も閉鎖される一方で、軍隊や何百人もの軍を補助する 警官隊が中国の他地域からチベットに動員されてきた。 さらに、外国人ジャーナリストはチベットに入ることを拒 否され、多くのチベット人が居住する近隣地域に入ること もできなくなった。オリンピックの準備段階として、外国 人ジャーナリストに中国全土での活動の自由とより大きな 報道の自由を与えるとした中国政府の約束にも関わらず、 暴動後に何とかチベットに入った外国人記者たちも強制的 に退去させられた。 中国政府は、中国国内で外国のウェブサイトを遮断し、チ ベット情勢に関する外国のテレビ放送を検閲している。同 時に中国当局は外国メディアが事件を誤って伝えていると 非難し、自身はチベット民族による漢民族への攻撃の場面 ばかりを放映して、国家主義的な反チベット・キャンペー ンを始めた。 ■2008年北京オリンピックについて 国際オリンピック委員会(IOC)は、2008年の夏季オ リンピックの北京開催決定に際して、同国が国を開放し、 人権状況を改善することを期待すると述べた。ところが、 現実には中国政府はオリンピック選手たちの政治的見解を 調査し始めた。北京でのオリンピック開催を中国に民主的 な改革をもたらす絶好の機会として生かすために、あらゆ る努力をすべきであり、チベットだけではなく、中国の他 の地域の少数民族や人権、表現の自由、中国の他のすべて の地域における報道の自由の問題に関しても、大きく改善 させるべきである。 ■スポーツと政治とはからみ合っている IOCはスポーツに関することばかりでなく、社会的な責 任をも有する、世界規模のアクティブな市民団体組織なは ずである。IOCは、開会式での聖火の点火に先住民族の アスリート、キャシー・フリーマンを選んだシドニーでの 2000年オリンピックで、立派に先導的な役割を果たした。 しかしながら、中国の人権状況はほとんど改善の見えない まま停止しており、それどころか今年は、例えば2008年3 月24日に「我々はオリンピックではなく人権を求める」 と題した公開状を配布したために、国家転覆罪に問われて 懲役5年の判決を受けた人権活動家ヤン・チュンリンの例 が示すように、人権状況は捨て置かれたままである。 ■人権に関する対話には明確な成果が伴わなければならな い 中国との人権に関する対話は、これまでのところ明確な成 果をもたらしていない。この成果の欠如は、中国にその気 がないからというだけでなく、中国に対する外交政策の足 並みがそろわず、効果のないものになっているからでもあ る。このことは、例えば3月29日にスロベニアのブルドで 開催されたEU27カ国外相の非公式会合(Gymnich)でチ ベットの状況について議論したものの、チベットの人たち に対して続いている中国の抑圧に対して、何ら重要で内容 のある方策を打ち出せないままその会合が終わったのを見 てもよくわかる。 したがって、ブラジルのサンパウロでの第2回大会に集っ たグローバル・グリーンズは… 1.チベットのラサの町で起こったすべての暴力行為を強 く非難し、すべての犠牲者のご家族に心からお悔みを申し 上げる。 ■中国当局に対して 2.中国治安当局によるチベット人デモ隊への残虐な鎮圧 を強く非難し、チベット人だけでなくウイグル人など他の 少数民族に対する中華人民共和国の同化政策に対して、深 い憂慮の念を表明する。 3.これらの悲劇的な事件について、国連の援助の下、政 府の影響を受けない立場からの国際的な調査を行うことと、 外国人記者たちにチベットとその周辺地域への完全なアク セスを許可し、彼らが自由に職務を全うできるようにする ことを、中国当局に対して強く求める。 4.デモの後にラサで400名以上が投獄されるなど逮捕が 続いていることに深い憂慮の念を表明し、表現の自由とい う法的権利を平和的に行使したすべての人々の即時釈放を 求め、暴力行為の罪に問われているすべての人々が脅され たり拷問されたりすることなく、正義にかなった公正な司 法措置を受けることを求める。 5.中国当局とダライ・ラマ代表部の6回の対話が結論の出 ないままとなっていることを残念に思い、チベット自治区 の完全かつ真正な政治的・文化的・宗教的自治権の実現を 目指すために、両者の交渉の再開を求めるダライ・ラマを支 持する。 6.最近、中華人民共和国政府がダライ・ラマ代表部と対話 する意思があることを表明したことを歓迎する。チベット 人の文化・宗教・アイデンティティを十分に尊重するすべ ての人びとに受け入れられるような持続可能な解決策に至 ることを目指して、実質的かつ建設的な対話に入るための 両者間の腹を割った対話の必要性を強く訴える。 グローバル・グリーンズはまた、次回の中国との人権対話に おいて明確な進展が目に見えるものとなるよう、オリンピッ ク前に交渉が軌道に乗ることを期待し、友好の印としてダ ライ・ラマをオリンピック開会式に招待することを中国当局 に求める。 7.中国に人権と少数派の権利、法の支配への責任を尊重 するよう求めるとともに、政府の面子をつぶすデモや報道 を防ぐ目的で反体制派やジャーナリスト、人権活動家を逮 捕して、2008年オリンピックを傷つけたりすることのな いよう求める。 8.負傷したチベット人が十分な治療を受け、逮捕された チベット人が法的支援を受けられるようにすることを中華 人民共和国に求める。 9.国連子どもの権利委員会が求めているように、政府か ら独立した団体がチベットのパンチェン・ラマであるゲン ドゥン・チューキ・ニマやその両親に会えるようにすると ともに、宗教問題に干渉するのを止めるよう中国に求める。 10.IOCと国際社会の期待にも関わらず、中華人民共和 国が人権や少数者の権利を侵害し続けていることに遺憾の 意を表す。 11.国連人権高等弁務官および国連機関にチベット訪問の ための永世招待状を発行することを中国当局に求める。 12.オリンピック選手の政治思想を調査・評価したり、た とえ彼らが中国政府の公式見解とは意見を異にしていると しても、オリンピックへの参加を禁止したりすることのな いよう中華人民共和国に求める。 13.一刻も早く、どのようなことがあってもオリンピック より前に、市民的・政治的権利に関する国際規約の選択議 定書を批准することを中国政府に強く求める。 14.中国に対する政治的・社会的・環境的基準や企業の社 会的責任を含めた、世界の政財界のリーダーたちが打ち出 す経済政策に関して、一貫性がないことを残念に思う。 15.人権を犠牲にしてでも中国当局と利益のあがる契約を 結ぶことにしか関心のない世界のリーダーたちの放埓な競 争が示すように、中国に対する政策に調和と一貫性がない ことを残念に思う。 16.さらに、チベット問題と中国の全般的な人権状況に関 して進展が見られない場合、政治的リーダーたちがオリン ピック北京大会開会式への出席を見合わせることを求める。 さらに、その場合、国際社会は中華人民共和国に対してさ らなる共同行動を真剣に考慮する必要がある。 17.中国当局によってテレビ映像が検閲されるような場合 には、放送局にオリンピックの放映を中止するよう求める。 ■IOCと国内オリンピック委員会(NOC)に対して 18.オリンピック開催地の資格として、今後は環境基準だ けでなく人権尊重も基準の一つとするとともに、すでに決 定された開催地についても、人権尊重を大きな課題として 位置づけることを求める。 19.中国や他のどの国においても、オリンピック規則違反 とみなされることなしに、選手たちに人権に関する意見表 明権を付与することを求める。その権利には、例えば、選 手や役員が、オレンジ・リボンやチベットの文化では友への 連帯の印として与えられる「白いスカーフ」などを身に着 けて、目に見える形でチベットの人々や他の抑圧された少 数民族の人々への連帯を表現する権利も含まれるべきであ る。 20.選手や役員がもし望むなら、一次情報を得られる試合 開催国で、彼らが国内外の専門家とともに人権問題などに ついて考えるワークショップに参加し、その分野での適切 な活動を工夫することができる機会を提供することをIOC およびNOCに求める。このルールは、北京オリンピックの 前に適用されるべきである。 ■グローバル・グリーンズのメンバーグループに対して 21.これらの要求を自国政府および自国の国内オリンピッ ク委員会に送り、どのように対応するのかについて、北京 オリンピック開催前の返答を求める。 決議?:イングリッド・ベタンクールに関する決議 提案:コロンビア緑の党 決議はブラジル・サンパウロで開催されたグローバル・グリー ンズ大会2008において、2008年5月4日に全会一致で採 択された。 2008年5月1日から4日までサンパウロにおける第2回グ ローバル・グリーンズ大会に集ったすべての緑の党は: ・ コロンビアの、そして世界のために真実と正義を追求す るイングリッド・ベタンクールの勇気に敬意を表し、 ・ コロンビアのすべての人質と2002年2月23日以来、 FARC(コロンビア革命軍)に囚われているイングリッド・ ベタンクールの解放を求め、 ・ アルバロ・ウリベ大統領政権とFARCの人道的協定の締 結につながるあらゆる主導的取り組みを支持し、 ・ コロンビアにおける武力紛争は、政治的な交渉による合 意を経た、非暴力的手段と平和的解決によってのみ終結さ せることができると確信し、 ・ 人質の家族も要求している通り、コロンビア政府が人質 解放のためにキャンプを爆撃するなどの暴力的な手段を決 して取らないよう要求し、 ・ 人質を「武器」として利用することを強く非難し、 ・ 2001年のキャンベラにおける第1回グローバル・グリー ンズ大会の代表の一人であり、コロンビア緑の党の創設者 でアメリカ緑の党連盟のメンバーでもあるイングリッド・ベ タンクールをグローバル・グリーンズとグローバル・グリー ンズ・コーディネーションの名誉会長に推薦することを決 定する。 決議?:原子力は気候危機の解決策ではない 提案:日本派遣団、台湾緑 バリ会議のために、我々グローバル・グリーンズは、原子 力が国際気候枠組みの下で排出削減を促進することを目的 とするメカニズムから除外されておかなければならないと 宣言した。ところがIPCC第四次調査報告書は、昨年の会議 の中で、安全性や核拡散、核廃棄物への懸念を指摘しつつ も、地球温暖化防止の手段として原発を初めて位置づけた。 また、原子力発電所の建設を止めていた国々が、原子力発 電に賛成する政策を採用し、原子力産業は、地球温暖化対 策のサポートに見せかけて、原子炉を発展途上国に輸出し ようとしている。地球温暖化に関する議論の文脈の中で、 多くの国々が原子力発電の促進に向かって動きうる状況が 現れてきている。原子力発電を、温室効果ガスを削減する 主な選択肢として促進しているそれらの政府は、再生可能 エネルギーの増加を強く制限し、エネルギー消費とエネル ギー浪費を削減する機会を奪い、その結果地球温暖化を阻 止する本当の解決策を逃している。 原子力エネルギーによる、原子力発電所の建設と解体、燃 料の輸送、ウラン採掘、温水の排泄、廃棄物の半永久的な 管理、関連するシステムの維持、また発電出力をコントロー ルする難しさによる電気の浪費に関連する、巨大な財務的・ 環境的なコストと温室効果ガスが生じる。多くの場合、現 地の人々が原子力産業の影響から不公正な被害を蒙る。原 子力発電は気候危機の解決策とは成り得ない。 核事故は依然として現実であり、避けられない原子力災害 の可能性を強調する必要がある。2007年7月、中越沖地震 が日本の新潟県を直撃した。地震は柏崎原子力発電所にお いて火災事故を起こしたが、これは原子力発電所がこのよ うなとても危険な地震の被害を受けた初めての出来事であ る。発電所を支えていた地盤は大きく歪み、重要な施設や 設備は深刻な被害を受けた。科学者達は多くの原子力発電 所を地震地帯で作動させることを、致命的な事故につなが りうる危険な組み合わせだと指摘している。再処理された 使用済み燃料からの放射能物質の排出は、フランスのラ・ アーグ、イギリスのセラフィールドの再処理工場の周りの 地域で癌を引き起こしたように、市民の健康に被害を与え てきた。これにもかかわらず、青森県六ヶ所村では、再処 理工場が5月にも稼働されようとしている。 これらをふまえ、我々は以下にグローバル・グリーンズの アクションを提案する: ・原子力エネルギーは地球温暖化の解決でなく、むしろ人 類と地球の将来にとって潜在的な破滅をもたらすものだと 警告を鳴らす。 ・原子力エネルギーの代わりに再生可能エネルギーと改善 されたエネルギー効率技術を開発し促進するように働きか け、分散型エネルギー供給に基づく地方分権的民主主義社 会を構築する。 ・我々の政治指導者がエネルギー需要と消費を減らすため に即時の行動をし、原子力エネルギー需要の拡大を原子力 エネルギー施設の導入と拡大をするための言い訳として使 わないことを要求する。 ・世界中の政府がエネルギーの節約と再生可能エネルギー を推し進める最優先事項として、原子力という選択肢を拒 絶するように要求する。 ・世界の指導者達(特にG8のメンバー)にこの決議を送り、 地球温暖化を止めることが原子力を推し進める言い訳でな いと強調する。 日本派遣団が持ち込んだ決議案 以下の決議案は、日本のグリーンズ(みどりのテーブル、 虹と緑の500人リスト運動、およびその他のみどりを目指 す人びと)によって作成され、第2回グローバル・グリー ンズ2008に提出された。このうち「武力介入の事後的検 証の重要性を確認する決議(案)」は決議としては採択さ れることはなかったものの、「21世紀における21の提言」 の平和に関する項目である21番目にその問題意識が反映さ れることになり、重要な成果を挙げることができた。また、 「温暖化防止において原子力に依存しないことを確認する 決議(案)」は、大会に持ち込まれた21の決議案の中で、台 湾緑との調整の上、共同提案の形で、全体会議の中で最終 的に合意された3つの決議案のひとつとして実現されたも のである。 武力介入の事後的検証の重要性を確認する決議(案) グローバル・グリーンズが最初の大会を成功させた 2001年から今日までの数年間、9.11テロを契機としたア フガニスタンやイラクにおける戦争とその後の混乱、スー ダンのダルフールにおける政府軍や民兵による大規模な虐 殺や暴力行為、さらに各地の民族対立や占領下における衝 突など、私たちは世界各地で続く深刻な紛争の現状を目に している。 これらの紛争においては、武力行使の理由や根拠の正当 性が疑われているもの、武力介入により一層の混乱や反発 が生じているもの、大国の権益や利害により解決が阻まれ ているものなど、国連や国際社会による紛争解決の仕組み に限界があらわれているものも少なくない。 一方、性格や背景の異なる各地の紛争の現場で、多くの 一般市民が犠牲になっているという悲痛な現実は共通のも のとなっている。 私たちは、武力行使の濫用や軍事衝突の拡大を防止し、 一般市民の犠牲を可能な限り避けるために、今目の前にし ている紛争の現場で明らかになりつつあるこれらの問題を 厳しく検証し、紛争予防や解決に向けた今後の課題を明確 にする必要性があると考える。 検証は、特に以下の点に留意してなされるべきである。 1.国家やその軍事的な連合、あるいは国連による武力介 入に正当な理由や根拠があったか、また、それが真に中立 的なものであったか。 2.国際人道法に抵触していないか。非人道的な兵器の使 用、不当な取調べや拷問などがおこなわれていないか。国 家や国際機関、部隊や兵士個人による問題行為を罰する有 効な仕組みが存在し機能しているか。 3.介入の正当性の有無に関わらず、介入によって直接・ 間接的に引き起こされた一般市民の犠牲や被害の現状がど うであるか。これらの被害の補償はどのようになされてい るか。 4.介入後の紛争当事者間における和解はなされているか。 5.介入後の社会建設は公正に行われているか。特定の集 団に利害が偏っていないか。 なお、これらの検証においては、紛争の現場で活動する 国際人道援助団体などのNGOの声が十分活かされるべきで ある。また、こうした検証によって明らかになる課題を、 私たち自身の憲章の具体化や豊富化、あるいは必要な修正 に活かし、その成果を国際的な提案として形あるものにし ていかなければならない。 こうした取り組みを通して、世界の人々が、暴力や抑圧 や差別の無い、安心して暮らすことのできる社会を実現す るために、私たちは一層の努力を重ねていくことを決意す る。 温暖化防止において原子力に依存しないことを確認する決 議(案) 京都議定書の第1約束期間目標達成の確認と第2約束期 間の数値目標を指し示す場としてあったバリ国際会議は、 温室効果ガス削減の目標や世界的な行動の道筋を明確にし たバリロードマップを採択するなど一定の成果を生み出し た。 このバリ会議への声明にあたって、私たちグローバル・ グリーンズは、「原子力は排出量削減の促進を目的とする メカニズムから引き続き除外されなければならない」こと を明言した。 ところが、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4 次報告書は、安全性や核拡散、核廃棄物への懸念を指摘し つつも、地球温暖化防止の手段のひとつとして原子力発電 を初めて位置づけた。また、英国や米国など、これまで新 規原発建設が停止していた国々で原子力発電推進へと政策 の舵が切られ始め、新規原発建設の劇的な増加を見込めな い先進国の原子力産業も、途上国への温暖化対策支援を名 目とした原発輸出を目論んでいる。 地球温暖化が最大テーマとなる7月洞爺湖サミットの議 長国である日本は、EU・米国・カナダの州レベルで推進さ れる排出権取引や環境税の導入を「今後の課題」として先 送りし、対策の柱の一つとして原子力発電推進を打ち出し た。委員会のエネルギー政策部門の責任者は、石油価格の 高騰を受け、「原子力を温室効果ガス削減の切り札とすべ き」と発言するに至っている。 温暖化防止の議論の中で、世界各地で原子力発電推進へ と向かうきわめて危険な状況が生まれている。 取り返しのつかない原子力災害の可能性に言及するまで もなく、原子力発電の建設や廃炉、燃料輸送、温排水の排 出、廃棄物の半永久的な管理、関連システムの維持等にか かる膨大なコストやその温室効果、さらに発電量のコント ロールの困難さとその結果としての過剰な電力浪費等を考 慮すれば、原子力発電が温暖化対策の解決策にはなり得な いことを、私たちはあらためて強調しなければならない。 昨年10月、ウィーンで開かれていた気候変動における原子 力発電の役割についてのヨーロッパ8カ国の環境相会合で も、原子力発電ではなく省エネと再生可能エネルギーの促 進こそが気候変動の解決策であるとする共同声明を発表し ている。 原子力発電に依存する社会か再生可能エネルギーを利用 した持続可能な社会か、人類が重要な岐路に立たされてい る中、2007年7月の新潟県中越沖地震によって起きた柏崎 刈羽原発の火災を伴う深刻な事故は、原発が強烈な地震に 襲われた初めての経験であり、全世界の人々を驚愕と恐怖 の中に陥れた。同原発を支える地盤は大きく歪み、その重 要施設・機器は至るところで損傷・破損した。科学者たち は地震発生の可能性の高い地域に多くの原発が稼動してい る日本では致命的な事故になりかねないことを指摘してい る。 また、六ヶ所村では、ラ・アーグ、ウインズケールの周 辺に小児がんなど子供たちの健康をむしばむ放射能被害を 巻き起こしている使用済み核燃料再処理工場が、本年5月 にも稼働されようとしている。 私たちグローバル・グリーンズは、このような原子力発 電による地球温暖化対策が有効なものでないばかりか、人 類と地球の未来を危うくし破滅に陥れるものである、と重 ねて強く警鐘を鳴らすものである。 私たちは、原子力政策に代わる再生可能エネルギーの開 発と普及を進め、そして分散型エネルギーに基づく地方分 権型民主主義社会を構築することを宣言する。
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