8月24日に行われた決議
■性的少数者の人権施策をすすめる決議
 「性同一性障害者の性別の取り扱いの特例に関する法律」が2003年7月に成立し、
性的少数者について社会的認知が進みました。
 しかしながら、性別変更の訴えをおこす為には様々な要件を満たす事が必要です
 またこれによって性的少数者の様々な問題が全て解決される訳でもありません。
 性的少数者については、2001年人権擁護推進委員会答申「人権救済の在り方につい
て」の中で「性的少数者に位置付けられる性同一性障害、インターセックス(先天的
に身体上の性別が不明瞭であること)を理由とする差別的取り扱い等についても、性
的指向による差別と同様に積極的救済を図るべきである」と指摘しています。
具体的に性的少数者は日常生活において以下の様な問題と直面しています。

 1.性的少数者である事を理由に学校・職場等において差別され、精神的な苦痛の
みならず、昇進などにおいて不利益を被る場合が多い。
 2.就職に際して提出する住民票、履歴書、求職票等の書類に性別記載がある為、
外観と戸籍上の性差等を不自然にとらまえられ、職を得ることが困難である。
また、性的少数者を理由に就職を拒否されることもある。
 3.住居賃貸契約等に際して提出する住民票、申込書に性別記載がある為、前記理
由により住居を借りる事が難しい。もしくは、事情説明に多大な精神的苦痛を伴う。
 4.健康保険証の提示によって望まない性別で扱われる為、もしくは医療機関での
トラブルを憶測し、通院を諦める場合がある。
 5.パートナーが同性の場合、婚姻を希望しても認められない為、法的保障が得ら
れない。また、税法上不利益を被っている。
 6.学校・職場で望まない性の制服の着用を義務づけられ、精神的苦痛を受ける。
 7.公職選挙の入場券等に性別記載があるため、投票所などでのトラブルを回避す
るため、投票をためらってしまう。
 8.性同一性障害の治療を受ける場合、医療機関が極めて限られている上、健康保
険の適用外である為、多額の出費を強いられる。

等の問題と直面しています。
 私たち「虹と緑の500人リスト・運動」は、オープンテキストにおいて「日本社会
の中におけるあらゆる差別から目をそらさず、現状を認識した上で、多様な色彩で描
かれる虹のように、多様性と個性をもった個人が尊重され、自由な自己表現が保障さ
れ、すべての人が活き活きと共存できる虹の社会を作り出していきたいと臨んでいま
す」とうたっています。
よって、私たちは以下の項目を自らの自治体で取り組むと共に、国に対しても要望し
ます。
  1.公的文書における性別記載について可能な限りの削除。
  2.教育現場における性的少数者についての教育の充実。
  3.社会における性的少数者に対する差別を無くす為の啓発。
  4.その他性的少数者の人権擁護施策の推進。

 以上、決議します。
           2003年8月24日 虹と緑の500人リスト 総会参加者一同

■住基ネット第二次稼働に反対する決議

            
 明日、8月25日の住基ネット第二次稼働・住基カードの発行を目前にして、改めて
私たちは住基ネットに反対することを明らかにします。
 住民票の広域交付・転出入手続きの簡素化など、住基カードの発行による利便性を
政府は宣伝していますが、住基カードの利便性などほとんどありません。
 私たちは、住民に11桁の番号をつけ超管理社会への道を開く、住民基本台帳ネット
ワーク第一次稼働に対して、当初から危惧を表明してきました。そして総務省への申
し入れや、全国各自治体での行動に取り組んできました。
 この1年間に起きたことは、私たちの心配が現実のものであったことを示していま
す。
 全銀協の住基コード通知票利用や、各地の自治体でのミスなど個人情報の流出が相
次いでいます。
 また住基ネットが庁内LANを通じてインターネットと接続し、不正アクセスによる
情報漏えいの恐れのある自治体が多く存在するなど、セキュリティ問題もまったく解
決されていない実態も明らかになっています。
 この一年、住基ネットへの反対の声は全国各地で広がり、接続拒否や離脱、そして
横浜市の住民による選択制を生みだしました。それは住民の個人情報を守り、人権を
守ろうとする、自治・分権時代の自治体の新しい姿を示すものです。
 「東京都目黒区情報公開・個人情報保護審査会答申」(2003年5月)は、憲法の人
権保障を具体化した個人情報保護条例によって、地域自治として住基ネットに参加し
ないことは合法であることを宣言しました。それは「地方自治の本旨に基づいて」法
令の規定・運用を行おうという、新しい地方自治法の精神を具体化したものです。
 そして長野県はこの8月「住民自治を無視した国中心のシステム設計」を批判し、
安全性を疑問視し、事実上の離脱を表明しました。
 住基ネットが問いかけているのは、これからの日本社会のあり方そのものです。
 IT化が進み、電子政府・電子自治体化への動きが急速に進められていますが、自
己情報コントロール権の確立もなされてはいません。
 しかし、政府は個人情報保護法の制定によって条件は整ったとして、人々の不安に
応えようとはせず、住基ネットの本格稼働を行おうとしています。
 この時にあたって私たちは、住基ネット本格稼働に強く反対し、全国各地でその取
り組みを強めることを表明します。
              2003年8月24日 「虹と緑」第6回総会 参加者一同
以上の2つが決議されました。
close